今月の特集 ジャンル別検索 著者五十音順 書店様へ ご注文方法 会社案内 ホーム


コロナとがん――リスクが見えない日本人
著者
中川 恵一(なかがわ けいいち)
定 価
  本体1400円+税
発 行
  2020.10
ISBN
  978-4-7593-1733-6
コロナとがん――リスクが見えない日本人
無知からくるのか、
未知だからなのか。

ワクチンが行き渡れば全面解決
――こう思い込んではいませんか?

ワクチンの接種には、副反応によって死ぬかもしれない、というリスクがあります。ということは、この副反応のリスクを認識したうえでワクチンの接種を受ける必要があるということです。さらにいうと、この副反応による死者数は、新型コロナウイルスによる死者数を上回る可能性さえあるのです。

著者の目には、日本人の新型コロナウイルスへの反応が、2011年に福島第一原発事故が発生した際に示したものとまったく同じ、だと映るそうです。

「この現象は、社会を壊すほどのものなのだろうか」
根底には、この問いが存在します。同時にこれは、「リスクといかに対峙していくべきか」と変換でき、ここに回答することを本書は企図しています。

ヤマザキマリさんとの特別対談を収録!


第1章 なぜ、こんなことで社会が壊れるのか
第2章 リスクをどう捉えるべきか
第3章 日本社会の病
第4章 人類社会の進展と諸問題
第5章 日本人の死生観
特別対談 東京でコロナ禍について考えた
     中川恵一×ヤマザキマリ


 多面的だからこそ生きる価値があるこの世の中には、また、さまざまなリスクが存在します。ここのリスクの大きさをおおよそ把握し、比較しながら、自身の価値観を反映させながら、最適な選択をしていくことが求められるはずです。
 福島第一原発事故に続き、今回のコロナ禍は、日本人を試する「実力試験」になっていると思います。満点でなくても、合格点といきたいところですが、どうやら、雲行きは怪しいように見えます……。


 当初、本書のタイトルとした「コロナとがん」が、どのように結びつくのか、イメージがわきませんでした。両者を結びつける何かを掴みたいと、何度も中川先生にお話を伺い、その輪郭を固めていきました。
 以下は、その際にヒントとなった、著者の言葉です。

「一連のコロナ騒動は、福島第一原発事故後の状況によく似ている。社会の関心が新型コロナウイルスだけに集まり、マスクの買い占めなどが起こった事態は、わずかな被ばくを過度に恐れて右往左往した当時に重なる」
「ゼロリスク社会日本においては、眼前の新しいリスクが唯一のリスクとなり、世の中にはコロナ以外のリスクは存在しないというムードが醸成されてしまった」

 コロナにばかり気を取られ、その背後に存在するがんのリスクを見逃すことは、結果的に何も見ていないことと同じなのかもしれない。一つひとつの論点を整理していく中で、コロナとがんが、どのように結びつくのかが明確となっていきました。
 根底には、リスクを長期的に捉える姿勢の欠如があると思います。
 われわれが向き合っていくべきこの課題の、現状認識として「リスクが見えない日本人」とサブタイトルを添えることにしました。
 ヨーロッパで、再び感染が拡大しているというニュースを耳にします。日本でも同じことが起こるかもしれませんし、このまま横ばいなのかもしれません。どちらに転ぶとしても、いったん立ち止まり、冷静にリスクを俯瞰する習慣を持ちたいところです。


中川恵一(なかがわ けいいち)





ホームへ